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『谷川俊太郎を想像する IMAGINING TANIKAWA』
本書の詳細

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■本詩集より
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ある日のこと

全部の空がひとつの灰色の雲となって
俊太郎がベッドで半身を起こしている、
頭の中の絵具にひたしたマティスの絵筆のように、
長い鉛筆をあたまの中で動かしてみる。

まず手始めに空全体を真っ黒に塗りかえる。
しかしただの真っ暗闇には満足がいかず、 
オレンジの月を適所に配置し
レモンの星を鈴なりに吊り下げる。

ところがすぐさま月も星も塗りつぶす(ゴッホ
の物まねと非難されてもこまるから)。
そのかわり真っ白な流星を地平線へと
斜めに一気に走らせる。

ここまでは天候を描く最初の手探りの段階。
それでも満足がいかず、俊太郎は空を元の
灰色にもどす。詩とは厳密さから程遠いものだ。
長々と苦悶する空は書き換え可能な一枚の羊皮紙。
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■目次
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TANIKAWA TINKERING
ひねもすひねる谷川俊太郎
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TRANSLATED TANIKAWA TITLES
谷川俊太郎英訳詩集題名
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LINKED LYRICS
連詩
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10 WAYS OF REGARDING SHUNTARO
谷川俊太郎を見る10の方法
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SHUN, KAZUO AND BILL AFTER DEATH
俊太郎・和夫・ビルと死後の世界
 Chapter One
 第一章
 Chapter Two
 第二章
 Chapter Three
 第三章
 Chapter Four
 第四章
 Chapter Five
 第五章
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SHUN AND SHADOW
谷川俊太郎と影
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A DAY
ある日のこと
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