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『陸離たる空』
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■本歌集より
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もう二度と逢へない人の貌をして或る日するりと降りてくる蜘蛛

われが我に飽きくる心地ややありて夕べのバスに小銭を探る

ブラインドといふ刃物の捌きたる月の光を一枚踏みつ

イカロスの翼の形に張り詰めて永久に落ちない吊り橋はなし

青空が最も近く我にあり父親のごとき夏の面積

母親に殺されたしと願はくは神のくしやみの燃ゆる音する

熟寝する母を初めて見し夜明け漕ぎ出ださむと乗りし方舟


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■目次
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 Ⅰ 空が鳴る
風はいつも
昼の月
汗ばむたましひ
母の黒髪
梅雨の坂道
うたはぬうたよ
汽水となりて
スイッチ
境界
さよなら以外の
電池
藁半紙の海
少年
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 Ⅱ 空が揺る
措置入院
桃太郎
切片
脳波
砂の城
此の世の道
鳩サブレー
光のくるしみ
満月
夏への手紙
縄の記憶
聖家族
秋の日捲り
風はこぶ
静かなひと
闇の温度
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 Ⅲ 空を乱す
母の目当て
陸離たる空
血のやうな
鉄塔
紫陽花
クタの浜辺
鍵が鳴る
指の先から
年若き人
書き間違へて
こゑを貪る
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 Ⅳ 空に住む
出口となさむ
とねりこ
さざなみ
芳一の耳
方舟
夏の面積
不眠症
文字盤
桜の下を
銀のくさはら
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あとがき
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