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『金子みすゞの童謡を読む 西條八十と北原白秋の受容と展開』
金子みすゞの童謡を読む 西條八十と北原白秋の受容と展開
ナーヘド・アルメリ
四六判/並製本/本文240頁
2000円(本体価格・税別)
2020年11月6日
  ISBN978-4-89629-381-4 C0037
 
シリア人の日本文学研究者が、日本語と格闘しながら、
独創的な金子みすゞ童謡論を完成させた。

推薦のことば 鵜野祐介(立命館大学教授)
「本書の著者ナーヘド・アルメリさんは、シリア人留学生の女性で、二〇一一年、シリア内戦が始まった半年後に来日し、筑波大学大学院で研鑽を積み、学位申請論文「大正期の童謡研究―金子みすゞの位置づけ」によって、今年(二〇二〇年)三月、筑波大学より博士号学位を取得された。論文の中で彼女は、矢崎氏をはじめとするみすゞ童謡の先行研究を踏まえて、みすゞの生涯や人となりが作品に与えた影響についてもしっかりと押さえつつ、一方これまでほとんど誰も手掛けてこなかった詳細な作品分析をおこなった。
 その際、彼女が注目したのが、童謡という新たな文学領域を切り拓いた二つの巨星、西條八十と北原白秋の作品世界を、みすゞがどのように受容し、またどのように展開して独自の作品世界を創り出していったのかという点である。」
■本書の内容
「みんなちがって、みんないい」というフレーズで有名な金子みすゞの童謡のイメージは、〈やさしさ〉が強調されてきた。はたしてみすゞの童謡の本質は〈やさしさ〉だけなのだろうか。
本書の著者、シリア人の日本文学研究者は、この〈やさしさ〉という童謡の本質に疑問符を突きつけ、〈やさしさ〉を超えた、みすゞ童謡の実像に迫り、画期的なみすゞ童謡論を生み出した。
従来の研究では、みすゞ童謡に影響を与えた存在として西條八十が挙げられ、北原白秋については言及されてこなかった。著者は、八十と白秋の詩や童謡、両者が発表した翻訳詩などの緻密な分析を通して、みすゞが八十と白秋の両者からそれぞれに作品の特長や創作上の方法論を吸収しつつ、一生懸命にオリジナルの作品世界に昇華させたことを解明した。
巻末の「金子みすゞと私」は、日本語を学び、みすゞの魅力を発見した著者が、みすゞ童謡の普遍性について述べる。
■著者紹介
ナーヘド・アルメリ Nahed ALMEREE
1987年生まれ。シリア・アラブ共和国ヒムス出身。2009年8月ダマスカス大学日本語学科卒業。2011年9月日本に留学。2013年4月筑波大学大学院人文社会科学研究科入学。2020年3月博士(文学)取得。博士論文「大正期の童謡研究―金子みすゞの位置づけ」は優秀博士論文賞を受賞。帰国後、ダマスカス大学日本語学科で教鞭をとる。
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