境域と牧歌

岡田隆 著

豊かな田園のなかの畦道を、ひとりの詩人が夢をみているのか現を流すように歩いている。光を受けて心を放していると死者との対話、詩がおりてくるという。あの世もこの世もここ。「ここでなく/ここではないところへと/ここで泣く」(「この世のほかの」より)。
あてを捨て長く思索を深めていき、詩人の到達した境地を指し示す32篇の詩群、音楽が聴こえて来る。
詩集『風招 kazaogi』『告別』につづく詩集。

 

■目次


野の虹 序詩/覚醒/三つ巴/あかつき闇に/旅/揺れる/人呼んで/つぐりこもぐりこ/63

開かれた窓/伝説/窓鏡/夜の歌/まぎれる/ふれる/3K/飼いならす/おまえ/ジェラールに/わらわとおまえ/母音/この世のほかの/心青くして

こぼれる/命は/水の季節/縁/清明 復活祭/夏至過ぎて ヨハネ祭/64/立冬/出現
エッセイ
畦道と夢現

 

■著者

岡田隆(おかだ たかし)
昭和32年(1957)1月31日生。ドイツ文学専攻。
詩集『ないものねだり』深想洞 1998年
詩誌「シュリンプ」(西村謙主宰 2002年創刊号―2014年13号終刊)しゅりんぷ詩舎編集同人
詩集『風招 kazaogi』港の人 2015年
詩集『告別』港の人 2017年
詩画集『TAIMU』(画家岡本英との共作)画廊 as it is 2017年
私家版文集『ゆく春』(岡田春子遺歌集とエッセイ)港の人 2019年
エッセイ集『BAR印度洋漂流』しゅりんぷ詩舎  2021年

 

  • A5判/上製本/カバー装/本文120頁
  • 2000円(本体価格・税別)
  • 2022年2月刊
  • ISBN978-4-89629-404-0 C0092 ¥2000E